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ウインターライフ推進協議会では、「冬みち・転倒」調査研究アーカイブスとして、雪氷路面や歩行者転倒事故などに関する会員による調査研究報告を掲載しています。是非、ご活用下さい。

タイトル
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掲載誌
概 要 ジャンル
冬道雪氷路面 冬道転倒事故 冬期歩行 転倒防止啓発
2023

冬道での転倒者を対象としたアンケート調査
-歩行時の行動および意識等について-

冨田(北海道開発技術センター)ほか3名

雪氷研究大会(2023・郡山)講演要旨集、C1-4.

冬道での転倒の実態をより詳細に把握することを目的に、Web によるアンケート調査を実施した。アンケートの回答総数は158件で、85%は北海道在住者であった。70~80 歳代のほとんどの人は、転倒するとケガをしており、高齢になるほど転んだだけではすまないことを示している。年齢別でみた時の意識の違いでは、「滑ると思って注意はしていた」人は年齢が高くなるほど増えるが、「滑ると思っていなかった」人は、年齢に依存しない傾向がある。    
2023

冬道での転倒者を対象としたアンケート調査
-転倒時の路面状況や歩行時の行動および意識等について-

冨田(北海道開発技術センター)ほか3名

北海道の雪氷,42,7-10.

冬道での転倒の実態を把握するため実際に転倒した方を対象に、転倒要因(路面状況、意識、行動や歩行環境、服装など)等について、Web アンケート調査を実施した。転倒時の意識として、滑ると思って注意していた人は年齢とともに増えるほか、急いでいた人は若年層ほど多い。また、高齢になるほど転んでケガをする人が増えることから、転んだだけでは済まない状況であることがわかった。    
2022

2021年度冬期の大雪条件下における札幌市の冬道転倒による救急搬送状況

永田・金田(北海道開発技術センター)

雪氷研究大会(2022・札幌)講演要旨集、C1-19.

2021年度冬期の札幌都市圏は大雪に見舞われ、特に1月から2月にかけては、度重なる降雪により車道や歩道の除雪作業が追いつかない状況となった。大雪やその後の気温上昇により歩きづらい路面が市内で多発した。こうした路面状況を反映して、2021年度冬期は1月と2月の救急搬送者が過去26冬期で最多となった。      
2022

2021-2022年冬期の札幌都市圏における大雪について(その5)
- 札幌市における大雪下での冬道転倒による救急搬送状況

永田・金田(北海道開発技術センター)

北海道の雪氷,41,21-22.

大雪に見舞われた 2021年度冬期の札幌市では、冬道での転倒による救急搬送者数が2012年度冬期に次いで2番目の多さとなり、2022年 1月と2022年 2月は月の救急搬送者数の最多記録を更新した。救急搬送者データと気象データを分析した結果、2022年 1月は中旬に暖かい日が続き、その後冷え込んだこと、2月は大雪によって歩きづらい路面が市内で多発したことが、救急搬送の多発に影響した可能性が考えられた。      
2021

札幌市における冬道での自己転倒による救急搬送の特徴分析

永田・金田(北海道開発技術センター)

雪氷研究大会(2021・千葉オンライン)講演要旨集、A3-3.

札幌市における救急搬送データの分析により、2020年度冬期の冬道転倒による救急搬送事故者数の特徴を分析した。12月の救急搬送者数は133名と少なく、過去25冬期で初めて300名を下回った。一方、2月の救急搬送者数は315名で、過去25冬期で初めて300名を上回った。12月の少ない転倒者数には降積雪の少なさが、2月の大きな救急搬送者数には0℃をはさむ気温変化による救急搬送者多発日の出現が影響している。      
2020

令和元年度冬期の札幌市における転倒による救急搬送者の状況

永田・金田(北海道開発技術センター)

寒地技術シンポジウム,36,169-172.

令和元年度冬期(12~3月)の冬道転倒による救急搬送者数は688名で、平成21年度以来の少ない人数であった。この原因の1つとして、新型コロナウィルスの影響による歩行者数の減少が考えられた。また、平成30年度、令和元年度は2年続けて11月の救急搬送者数が3月の人数を上回ったことから、11月からの転倒防止の注意喚起が必要と言える。      
2020

スマートフォンを用いた実道における冬期危険度の評価実験

齊田(寒地土木研究所)

寒地技術シンポジウム,36,179-182

スマートフォンに搭載された加速度センサを用いて歩行時の挙動を計測することで、冬期の転倒危険箇所や転倒危険度を検出可能かを検証したところ、計測者の属性によらず地域ごとの転倒危険個所を検出できる可能性が示唆された。また、歩行者は転倒防止のために地域ごとの転倒危険度情報に注意を向けていること、歩行挙動計測を促進する手法として計測にゲーム性を持たせる(ゲーミフィケーション)が有効と考えられた。    
2020

冬期の転倒予防を目指したスマートシューズの開発
-歩行中の路面判別に向けた基礎的検討-

泉谷(北海道科学大学大学院)ほか3名

寒地技術シンポジウム,36,183-187

冬の歩行中の転倒予防を目指し、歩行中の凍結路面判別と靴底のスパイクピンをコントロール可能な冬式スマートシューズ研究の一貫として開発した路面計測が可能なプロトシューズが、冬道の歩行中に乾燥・凍結路面の判別が可能かどうかを調査した。その結果、雪質の違いで取得光量に異なる傾向が確認された。また。歩行中の氷点下の路面温度も計測可能であることが明らかとなり、路面判別への利用が可能であることが示唆された。    
2020

深層学習を用いた冬期道路の路面領域判別に関する基礎的検討

齊田(寒地土木研究所)ほか2名

寒地技術シンポジウム,36,192-195

冬期の積雪時や視界不良時などの条件下で、深層学習を用いた画像セグメンテーション手法により、車載カメラ画像等から路面等が写っている領域を判別可能かを検証した。その結果、積雪時の道路空間を撮影した画像等を基に生成した深層学習モデルは、非積雪時だけでなく積雪時にも精度良く車道領域を判別できる可能性が明らかになった。      
2019

札幌市における訪日外国人に着目した冬期の転倒による
救急搬送の実態把握 

大橋(北海道開発技術センター)ほか4名

寒地技術シンポジウム,35,271-274.

訪日外国人の増加に伴い、冬道転倒による訪日外国人の救急搬送者数は、2011年度から2018年度にかけて約5倍に増加していた。2007年度から2018年度において救急搬送された162人の訪日外国人の内最も多いのは中国人の52人で、次いで台湾とタイが25人で多かった。転倒事故の多い時間帯は夕方から午後8時にかけてであった。こうした訪日外国人の転倒実態を念頭に置いた転倒防止啓発が効果的と考えられた。      
2019

つるつる予報提供の取り組み
~歩道・横断歩道における滑りやすさの分析~

上田(日本気象協会)ほか8名

寒地技術シンポジウム,35,275-280.

気象予測情報と前日の路面状態を基にして翌朝の歩道路面の滑りやすさを3段階で予測する「つるつる予報」について、平成27~30年度の4冬期のデータから的中率を検証した。的中率は平成27年度の53.5%から毎年向上しており、平成30年度の的中率は70.8%であった。      
2019

札幌市における冬期の転倒に着目した救急搬送者の動向 その1
-2018年度までの経年変化に着目して―

橋本(北海道開発技術センター)ほか3名

北海道の雪氷,38,39-42.

1996年度から2018年度の23冬期の札幌市における転倒による救急搬送者のデータを分析し、救急搬送者の特徴を調べた。2018年度の救急搬送者数は2011年度以降では最も少なく、2018年度3月の救急搬送者数は10冬期の平均値の半数以下であった。      
2019

札幌市における冬期の転倒に着目した救急搬送者の動向 その2
-傷病程度と居住地に着目して-

大橋(北海道開発技術センター)ほか3名

北海道の雪氷,38,43-46.

札幌市における冬期の転倒による救急搬送を、傷病程度と救急搬送者の居住地に着目して行政区別に分析した。救急搬送件数のピークは昼間と夜間にあり、夜間は軽症による搬送割合が高かった。居住地が札幌市内から離れるにつれて軽症の割合が増加する傾向が見られた。      
2018

つるつる予報情報の精度向上のための分析 
~雪道の転倒事故防止に向けて~

上田(日本気象協会)ほか7名

寒地技術シンポジウム,34,228-233.

つるつる予報による歩道の滑りレベルと実況の滑りレベルを基に、平成29年度冬期について検証したところ、”的中”は57日(64%)、実況レベルが予報レベルを上回った”見逃し”が11日(12%)、実況が予報を下回った”空振り”が21日(24%)であった。予報利用者へのアンケート結果によると、予報が「よく合っていた」「だいたい合っていた」が約90%(56件)で、一定の精度を持って受け止められていると考えられた。また、今後の更なる精度向上に向けて、”大空振り”の事例について分析を行った。      
2018

雪道における自己転倒者の傷病の特徴について

永田・金田(北海道開発技術センター)

雪氷研究大会(2018・札幌)講演要旨集、P2-66.

冬道転倒事故による救急搬送データから、傷病部分について着目して、整理、分析を行った。転倒による救急搬送者の傷病部位は、頭部が2491件(35%)と最も多く、次いで、脚部が2263件(32%)、腕部1099件(15%)と続いていた。男性は頭部が41%と多い一方で、腕部は9%と少なかった。女性は頭部が29%であり、脚部(31%)よりも少なかった。一方で、腕部は21%と多くなっており、男性の2倍以上の割合となっていた。      
2018

2017年度冬期の札幌市における転倒による救急搬送者の動向

永田・金田(北海道開発技術センター)

北海道の雪氷,37,43-46.

2017年度冬期の札幌市における転倒による救急搬送者のデータを分析し、救急搬送者の特徴を調べた。11月の救急搬送者数は、記録のある2009年度以降では、2017年度が149人で最も多かった。3月の救急搬送者も242人と多く、2012年度の277人に次いで多かった。      
2017

平成28年度冬期の札幌市における転倒による救急搬送者の状況 

永田・金田(北海道開発技術センター)

寒地技術シンポジウム,33,149-152.

平成8年度から平成28年度冬期の冬道転倒による救急搬送者の実態を分析した。平成22年度冬期以降は12月の救急搬送者数が他の月よりも多かった。これは、冬が早いこと、雪の降り出しが早いことが要因になっていると考えられた。人口10万人当たりの救急搬送者数は高年齢層ほど多い。また加齢とともに重症化する傾向がみられた。      
2017

札幌市における雪道転倒による救急搬送者予測
―ディープラーニングを活用した試み―

加藤(シー・イー・サービス)ほか6名

寒地技術シンポジウム,33,153-157.

ディープラーニングを活用し、冬道転倒を予測するモデル構築を試みた。影響要素として、気温、降水量等の気象データ、曜日・祝祭日、前日の救急搬送者数を設定した。転倒者数の予測を検証した結果、概ね8割り程度の精度が得られた。影響要素の中では、特に「曜日・祝祭日・休前日」(市内の人出の状況)が与える影響が大きい。      
2017

スマートフォンを用いた冬期歩行危険箇所検出に向けた基礎的検討

齊田(寒地土木研究所)ほか5名

寒地技術シンポジウム,33,158-161.

スマートフォンを用いて冬道歩行危険個所を自動的、定量的かつ広範囲にわたり検出する方法を検討した。スマートフォン搭載の3軸加速度センサを用いて、歩行者の前後、左右および上下方向の加速度を50Hzで計測するアプケーションを開発した。加速度の分析から路面状態の悪化を検出できる可能性が示唆された。    
2017

つるつる予報情報提供の取り組み
~雪道の転倒事故防止に向けて~

二階堂(日本気象協会)ほか6名

寒地技術シンポジウム,33,162-167.

ウインターライフ推進協議会では冬道転倒防止啓発の一環として、平成18年度から歩道のつるつる予報を行っている。翌朝の歩道路面の滑りやすさを3段階で予測し、協議会のHPやテレビ・ラジオ・新聞など報道機関を通して提供した。また、試験的にスマートフォンアプリを通じて市民に路面情報を投稿してもらう試みも行った。      
2017

ディープラーニングを活用した雪道転倒による救急搬送者数予測の試み

星野(シー・イー・サービス)ほか6名

北海道の雪氷,36,37-40.

過去5冬期の日別救急搬送件数のデータを基に、ディープラーニングを活用し、救急搬送者数を予測するモデルを構築した。おおむね8割程度の精度で救急搬送者数を予測することができた。予測においては、「曜日・祝祭日・休前日」要素(市内の人出の状況)が与える影響が大きい。      
2016

冬期路面管理におけるスマートフォン用赤外線カメラ活用に関する
基礎実験

長沼(構研エンジニアリング)ほか5名

寒地技術シンポジウム,32,136-138.

凍結防止剤3種類について、路面条件や散布量を変えて、路面温度変化を比較的安価なスマートフォン用赤外線カメラで撮影する実験を行った。実験から凍結防止剤散布前後の路面温度変化を明瞭に捉えることが可能であることがわかった。一方、屋外での日射の影響による測定誤差は、今後考慮すべき課題である。      
2016

北海道における転倒による救急搬送者の地域性について 

永田・金田(北海道開発技術センター)

寒地技術シンポジウム,32,181-184.

冬道転倒での救急搬送データをもとに、札幌市と釧路市の冬道転倒の地域性を比較した。1万人当たりの救急搬送者数は平成24・26年度冬期は両市とほぼ発生割合は同じで、平成23年度冬期は釧路市が札幌市を上回っていた。年齢層別の比較では、両市とも年齢層が高くなるほど救急搬送される割合が高くなる傾向は同じであり、全道的にも共通であるものと推察された。      
2016

波状雪氷路面とそろばん道路

永田(北海道開発技術センター)ほか4名

雪氷研究大会(2016・名古屋)講演要旨集、P1-63.

定点カメラの映像を基に、波状雪氷路面とそろばん路面の関係を調べた。微細な雪面の凹凸(路面にこびりついた雪など)が、薄い雪面のひだに変化し、波状雪氷路面に成長していくことが確認できた。また、微細な凹凸の凸部がひだの尾根部、波状路面の尾根部へと変化しており、若干の融雪や降雪では、波状雪氷路面の波の尾根の位置は変化しないことが明らかになった。      
2016

波状雪氷路面とそろばん道路のはじまり
~定点カメラ観測に基づく一考察

永田(北海道開発技術センター)ほか4名

北海道の雪氷,35,51-54.

道路上に発生する「こぶ氷」、通称「そろばん道路」について、定点カメラの映像を基に、波状雪氷路面がそろばん路面に致る過程を調べた。波状雪氷路面の下部まで融解した水がしみ込んだ際に、そろばん路面へ急激に変化するなど、そろばん路面生成には条件があることがわかった。      
2015

札幌市における冬期歩行者転倒事故実態について

高野(北海道大学)ほか2名 

寒地技術シンポジウム,31,124-127.

札幌市民を対象に冬道転倒事故実態解明のためのアンケート調査を実施した。その結果、市民の10%以上が一冬の転倒で負傷し、約1%の人が入院していることが明らかになった。平成26年の札幌市の自動車事故による負傷者数は6,631人であるのに対し、冬道歩行者転倒事故で骨折や脳しんとうに至った負傷者は40,000人を超えるものと推計され、冬道転倒事故の重大さが実証できた。また、つるつる路面での歩行に関して、ほぼ10割の人が恐怖感を感じていることがわかった。      
2015

高齢者の雪道での転倒不安に関する調査

大川戸・冨田(北海道開発技術センター)

寒地技術シンポジウム,31,319-321.

高齢者を対象にしたアンケート調査を実施し、外出頻度や運動経験等と冬道における歩行時の自信(冬道セルフ・エフィカンシー/冬道SE)との関係を分析した。冬期に週4、5回以上運動している高齢者は、週1、2回以下のあまり運動していない高齢者に比べて冬道SEの値が高い。無積雪期に週4、5回以上運動している高齢者は、月1、2回の高齢者に比べて冬期SEの値が顕著に高い。また、スキーやスケートの運動経験のある人は、経験のない人に比べて、冬道SEの値が高いことがわかった。      
2015

転倒による救急搬送集中日の特徴分析

永田・金田(北海道開発技術センター)

雪氷研究大会(2015・松本)講演要旨集、B5-3.

札幌市で冬道転倒事故による救急搬送が特に多い日の気象条件や発生状況を分析した。1日に57人が転倒で救急搬送された2014年12月21日は、歩道は滑りやすい氷板で、車道路面は氷膜であった。19日にまとまった降雪があり、20日は気温がプラスに上昇した。20日夜から気温が急低下し氷板、氷膜が形成されたことが、転倒事故の背景にある。    
2015

高齢者の日常的な活動と冬期歩行に対する自己効力感

大川戸・冨田・金田(北海道開発技術センター)他5名

雪氷研究大会(2015・松本)講演要旨集、B3-9.

冬道でも比較的自信をもって歩くことの出来る高齢者にはどのような特徴があるのか把握することを目的に、高齢者を対象としたアンケート調査を実施し、外出頻度や運動経験等と冬道における歩行時の自信(冬道セルフ・エフィカシー/冬道SE)との関係について分析を行った。その結果、スキーやスケートの経験がある人や冬期の外出や運動頻度が高い人ほど、冬道SEの値が高い傾向にある事がわかった。      
2015

冬期における高齢者の転倒不安に関するアンケート調査

冨田(北海道開発技術センター)ほか8名

北海道の雪氷,34,71-74.

スキー等の“滑り”に関わる運動経験の有無による季節別の活動性や転倒不安感の違いについて、冬道セルフ・エフィカシーを使ったアンケート調査を実施した。外出頻度の高い人や冬期の運動頻度が高い人は、冬道歩行に対する転倒不安は低く、スキー・スケートなどの“滑り”に関する運動を実施している人は、転倒不安が低い傾向がある。      
2015

札幌市における転倒予防を意識した市民生活の実状

永田(北海道開発技術センター)ほか2名

北海道の雪氷,34,75-78.

アンケート調査により、自己転倒の危険性の高い住民の装備や、転倒につながる可能性のある行動の実施の有無を調べた。積雪寒冷地域の住民は冬靴のほか手袋や帽子の装備率が非常に高い。一方、男性は冬靴、女性は手荷物についての対策率が相対的に低く、特に年齢が低くなるにつれて、予防策の装備率が低くなる傾向が見られた。      
2014

増加する冬道での転倒による救急搬送者について

永田・金田(北海道開発技術センター)

寒地技術シンポジウム,30,443-446.

冬道での転倒事故割合は加齢とともに増加することから、札幌市での高齢化の進展に伴う将来的な冬道転倒による救急搬送者数の推計を試みた。札幌市の推計人口は2020年度から減少するが、冬道転倒による救急搬送者は2025年度には平均1100人を上回り、2035年度まで増加する傾向にあることが分かった。      
2014

積雪地高齢者の冬季歩行の転倒不安

森井(札幌歩こう会)ほか10名

寒地技術シンポジウム,30,447-451.

アンケート調査により、高齢者の冬期歩行における転倒不安について、性別、年齢、身体的活動性、子供の時期の身体的活動性等がどのように関わっているかを、「冬道・転倒セルフエフィカシー(冬道SE)を通して調べた。      
2014  

高齢者の転倒不安軽減に向けた冬期路面での歩行基礎実験

大川戸(北海道開発技術センター)他4名 

寒地技術シンポジウム,30,452-454.

高齢者を対象に、人工的に作成した雪氷路面における歩行基礎実験を実施した。無雪路面と氷板路面での歩行速度を比較したところ、氷板路面では無雪や圧雪路面より20~30%程度遅くなった。高齢者の氷板の歩行速度は、冬靴+ポール、冬靴+スパイクアタッチメント、冬靴+ポール+スパイクアタッチメントの順に歩行速度の上昇が見られた。これらを装着することにより、歩行の不安感も解消されることが分かった。      
2014

札幌市における転倒による救急搬送者の分析

永田(北海道開発技術センター)ほか2名

雪氷研究大会(2014・八戸)講演要旨集、A5-1.

1996度から2012年度まで17年間の札幌市における冬道転倒事故による救急搬送者データを分析した。気象データとの相関を調べたところ、3月は平均気温と救急搬送者数に強い負の相関がみられ、最深積雪との正の相関も高い。また、1月は気温が高く、降雪が少ないほど転倒による救急搬送者が増加するなどの傾向がみられた。      
2014

そろばん路面の初期状態

永田・金田(北海道開発技術センター)

雪氷研究大会(2014・八戸)講演要旨集、P-47.

「そろばん道路」については、2012年度の定点観測より、一度発生した「こぶ」の位置は変わっておらず、水たまりができるほど雪面が融けると、こぶが成長することが確認できた。2013年度冬期の現地調査においてこぶが発生する直前(直後)と思われる事例を確認したので報告した。      
2014

冬期における高齢者の歩行転倒不安軽減と活動性向上に向けた調査

大川戸(北海道開発技術センター)他4名

雪氷研究大会(2014・八戸)講演要旨集、C3-12.

ポールを持ったり、靴に滑り止め(スパイク)を装着したりすることによる、冬道の転倒リスク軽減効果を把握し、高齢者の冬期の活動性を高める手がかりとなる知見を提供することを目的に、雪氷路面における歩行基礎実験を実施した。その結果、冬靴にスパイクを装着し、更にポールを使用することで、高齢者についても安心・安全な冬期歩行の効果があることがわかった。      
2014

冬期における高齢者の転倒リスク軽減と活動性向上のための調査研究

冨田(北海道開発技術センター)他5名

雪氷研究大会(2014・八戸)講演要旨集、P1-63.

高齢者の冬期の活動性を高める手がかり(外出機会の創出)となる知見を提供することを目的に、靴の滑りやすさやスキー等の”滑り”に関わる運動経験の有無による季節別活動性や転倒不安感の違い、対応策による冬期の屋外活動性の違いなどを把握する雪道の歩行に関する実態調査を実施した。      
2014

札幌市における転倒による救急搬送者数の近況と分析

永田(北海道開発技術センター)ほか2名

北海道の雪氷,33,157-160.

1996年度から2013年度冬期の札幌市における転倒による救急搬送者のデータを分析した。旬別の救急搬送者数と旬別の気象データとの相関係数を算出した。3月については平均気温と強い負の相関があり、最深積雪との正の相関も高い。気温が低く、積雪の多い3月には転倒による救急搬送者が増え、降雪も多いほど転倒による救急搬送者が増加する傾向がある。      
2013

積雪寒冷地における安全・安心・快適なまちづくりに向けた活動
その1.冬期転倒事故防止の取り組み

金村(ウインターライフ推進協議会)ほか5名

寒地技術シンポジウム,29,296-299.

ウインターライフ推進協議会による”冬期歩行者転倒事故防止に向けた啓発普及”の取組みを紹介した。代表的な活動としてはパンフレット、ホームページによる情報提供が挙げられる。平成19年度からはつるつる予報の提供を開始した。さらに平成21年度から「つるつる路面特派員」と称したボランティアの協力により、携帯電話を利用した路面情報の収集とホームページによる提供の試行を行った。また、アンケート調査結果をもとに、「冬の札幌歩行支援マップ」を作成した。      
2013

そろばん道路の発生と成長について

永田(北海道開発技術センター)ほか2名

雪氷研究大会(2013・北見)講演要旨集、P2-35.

通称「そろばん道路」に関して、現地踏査と静止画像記録装置による定点観測を実施した。観測結果から、こぶ氷は高さを増して成長するのではなく、周辺雪氷路面の融解によって、相対的に高くなっていると考えられた。また、一度できた小さなこぶ氷が、同じ位置で徐々に成長していることがわかった。      
2013

そろばん道路の発生過程について

永田(北海道開発技術センター)ほか2名

北海道の雪氷,32,80-83.

道路上に発生する「こぶ氷」、通称「そろばん道路」について、毎日の現地踏査とタイムラプスカメラよる定点観測を行い、発生および成長過程を観察した。一度できた小さなこぶ氷が、同じ位置で徐々に成長してそろばん道路になることなどが確認された。      
2012

高齢者の冬期の外出機会の創出に向けた調査研究
─その1.予備調査結果と歩行支援マップの試作─ 

金村(ウインターライフ推進協議会)ほか2名

寒地技術シンポジウム,28,299-300.

高齢化社会における冬期の外出機会創出に向け、高齢者等を対象とした調査を実施した。その結果、高齢者のニーズは冬道転倒防止だけでなく、歩行全体に関わることがわかった。対策の一環として、高齢者でも利用可能な地図(歩行支援マップ)を試作した。印刷物という形態には一定の評価が得られたが、文字の大きさや見やすさ等の改善要望が寄せられた。      
2012

「そろばん道路」の発生特性に関する考察

永田(北海道開発技術センター)ほか2名

雪氷研究大会(2012・福山)講演要旨集、P2-45.

通称「そろばん道路」について、現地観測の結果を踏まえ、そろばん道路の発生の特徴を整理し、発生のメカニズムを考察した。一度発生した氷の塊である珠は、気温の上昇、降雨などによって融けるまで個数、形状の変化はほとんどなかった。また、逆に一度発生した塊が降雪によって大きく成長することもなかった。      
2012

「そろばん道路」の発生に関する考察

永田(北海道開発技術センター)ほか2名

北海道の雪氷,31,77-80.

道路上に発生する「こぶ氷」、通称「そろばん道路」について、毎日の現地踏査により成長過程を観察した。大きなこぶ氷は大型車両の加減速区間で多発していることがわかった。      
2010

冬期における歩行者転倒防止に関する取り組み

金村(ウインターライフ推進協議会)ほか3名

寒地技術シンポジウム,26,296-299.

国土交通省の社会実験として、冬期歩行者転倒防止のための各種取組みを実施した。札幌市内において、携帯電話を活用したシステムを使って、多くの冬道路面情報が収集でき、ホームページで公開した情報提供サイトには多数のアクセスがあった。      
2010

住民との協働による冬期歩道路面情報収集・提供システムの構築について

紺野ほか6名

雪氷研究大会(2010・仙台)講演要旨集、P1-06.

国土交通省の社会実験として、冬期歩行者転倒防止のための路面情報収集・提供システムの構築と、それを用いた砂まき実験を行った。「つるつる路面特派員」によるリアルタイム路面情報収集では、合計300件以上の情報が投稿された。ホームページは、1日に1,000件を超えるアクセスがあり、対前年比では1.4倍で、利用者からも役立つ有効的な情報であるという評価が得られた。      
2010

薄片を用いた道路雪氷の微細構造解析の試み

金田(北海道開発技術センター)ほか2名

雪氷研究大会(2010仙台)講演要旨集、A1-11.

道路雪氷の微細構造を調べるため、歩道路面の雪氷コアの薄片を作成し、画像解析により詳細な密度分布を求めた。圧雪の表面が氷膜化したつるつる路面では、表面から約8mm下に密度0.83g/cm3の薄い高密度層が形成されており、融解再凍結によると考えられる氷結晶が、つるつる路面を形成していることが確認された。      
2010

つるつる路面による冬季歩行者転倒防止の取り組みについて

金村(札幌総合情報センター)ほか4名

北海道の雪氷,29,61-64.

さっぽろウインターライフ推進協議会(現ウインターライフ推進協議会)が実施主体となり、歩行者転倒事故の削減を目的として実施した社会実験について報告した。実施内容はWebと携帯電話のメール機能を活用した札幌市内のつるつる路面情報の収集と提供、および転倒防止を目的とした砂散布である。      
2009

札幌市における歩道雪氷路面観測(2008-2009冬期)

金田(北海道開発技術センター)ほか4名

雪氷研究大会(2009・札幌)講演要旨集、A3-20.

札幌市内の北大構内において、2008年12月12日~2009年3月3日の期間、歩道雪氷の路面状態を観測した。滑りやすい路面形成には、まとまった降雪があった後に降雪のない日が続くこと、日最低気温が氷点下で、日中に融けた積雪表面が夜間に再凍結することが1つの条件であることがわかった。      
2008

札幌市中心部の歩道の路面状況と冬期歩行者転倒事故(平成19年度冬期)

川村・金田(北海道開発技術センター)

北海道の雪氷,27,65-68.

札幌市中心部において、2007年12月~2008年3月の期間(9-10時)、実際の歩道を歩いて路面状況観測した。歩道の路面状態は圧雪や氷板が8割以上で、滑りやすい路面の発生は12月が多い。一方、横断歩道の路面状態は車両走行や除雪の影響で、歩道と異なる。    
2007

札幌市中,心部における歩道のつるつる路面発生について
(平成17・18年度冬期)

川村北海道開発技術センター)ほか3名

第23回寒地技術シンポジウム論文集

札幌市中心部において朝の通勤時間を利用し、実際の歩道を歩いて路面状況を観測した。路面状態でもっとも出現の多いのは圧雪で、平成17年度冬期が60%、平成18年度冬期が45%であった。2冬期で非常に滑りやすい路面の出現は8日であった。この時の気象を分析したところ、まとまった降雪後、気温がプラスとなり、再度冷え込む際に、非常に滑りやすい状態になっていることがわかった。      
2007

平成18年度冬期における札幌市中心部の歩道の路面状況について

川村・金田(北海道開発技術センター)

北海道の雪氷,26,9-12.

札幌市中心部において、2006年12月~2007年3月の期間、朝の通勤時間(9-10時)を利用し、実際の歩道を歩いて路面状況観測した。滑りの程度別の平均気温はそれぞれ+1.1℃、-0.5℃、-1.3℃となり、すべりのランクが下がるにつれ、気温が低下する傾向にあった。      
2006

歩道雪氷路面のつるつる化に関する室内実験

金田(北海道開発技術センター)ほか5名

2006年度日本雪氷学会全国大会講演予稿集.P1-34.

低温室において、歩道の雪氷路面形態に与える影響因子に着目した実験を実施した。実験では、人工降雪機による新雪を一定の気温の下で踏み固め、路面状態の変化を記録した。圧雪表面が氷膜化したつるつる状態を再現することができた。歩道のつるつる化には、気象条件の他、歩行による踏み固めも重要な役割を担っていることがわかった。      
2006

札幌市中心部の歩道におけるつるつる路面の発生に関する基礎的研究

永田(北海道開発技術センター)ほか2名

2006年度日本雪氷学会全国大会講演予稿集.P2-37.

札幌市中心部において、2004年12月~2005年3月の期間に、朝と夕方の2回、歩道の路面状況観察を実施した。ロードヒーティング区間と連続している箇所や地下街からの出口付近など、局所的につるつる路面の発生が多い箇所を確認できた。      
2005

歩道のつるつる路面に関する室内実験

細谷(北海道開発技術センター)ほか5名

第21回寒地技術シンポジウム論文集

つるつる路面の1つである、圧雪の表面が氷膜化した"非常に滑りやすい圧雪"の形成に着目した室内実験を実施した。実験では、室温と日射を変えながら人工的雪による積雪を人が踏むことで雪質や滑りやすさ(摩擦係数)の変化を調べた。気温がマイナスで日射のある状況を想定した実験を行ったが、気温が約-4℃以上であれば、日射により圧雪表面が融解し、日射がなくなった後の再凍結により表面に氷膜が形成されることが確認できた。また、歩道のつるつる路面の形成には、気象条件の他、踏み固めも大きな役割を持っていることがわかった。      

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