つるつる路面による転倒事故が発生する日には、共通の特徴があります。
気象データを整理し分析した結果は下記の通りです。
暖気で融けたシャーベットや濡れた路面が凍結した後、氷の表面が濡れた状態になり非常に滑りやすい路面が形成
2月19日から23日にかけて冬型の気圧配置が続き、日降雪量10cm前後の日が続きました。25日には大陸から低気圧が東進し、26日日中、前線を伴い発達しながら北海道付近を通過しました。この低気圧に向かって南から暖気が流れ込み、25日朝から気温が急上昇し日最高気温は+5.5℃になりました。25日夕方以降も気温が下がらず高い状態が続きました。25日夜遅くから26日早朝にかけて霙や弱い雨も降りました。このため26日夕方は、歩道や横断歩道の積雪は融け水を多く含み、シャーベットや湿潤の路面が多くなりました(写真1、2)。
寒冷前線が通過した26日未明以降、27日にかけて気温は下がり、夕方には氷点下になったことから、歩道や横断歩道のシャーベットや融けかかった積雪はアイスバーンとなり、融け水で濡れた路面はブラックアイスに変わりました(写真3、4)。
マイナスの気温は27日朝まで続きましたが、その後上昇に転じ日中はプラスの気温となりました。27日日中は晴れや曇りで日射があったため、歩道や横断歩道のアイスバーンの表面には水膜ができた可能性があり、表面は非常に滑りやすい状態だったことが考えられます。
このため、2月27日朝から転倒事故による救急搬送者が急増しました。転倒事故は27日の12時台に10人を記録するなど午後にかけて集中的に発生し、27日の転倒事故救急搬送者は合計69人となりました。路面雪氷が非常に滑りやすくなり始めたのが、通勤や通学の時間帯と重なったことも転倒事故多発につながったものと考えられます。
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