つるつる路面による転倒事故が発生する日には、共通の特徴があります。
気象データを整理し分析した結果は下記の通りです。
南からの暖気による気温急上昇で融けた雪やにわか雨で濡れた路面が凍結。新雪の下の見えないつるつる路面で転倒者急増
1月9日夜から10日にかけて札幌では日降雪量28cmの大雪になりました。1月13日はサハリン付近の低気圧に向かって南から暖気が流れ込み、日中の最高気温は7.6℃まで上昇し、路面の雪は湿った圧雪やシャーベット状態となりました。1月14日未明から明け方にかけては、にわか雨(時雨)が降りました。
サハリン付近の低気圧が東に移動すると、北海道付近は弱い冬型の気圧配置となって寒気が流れ込み、1月13日午後から15日にかけて一気に気温が低下しました。湿った圧雪やシャーベットは滑りやすい氷板(アイスバーン)に変わり(写真1)、転倒による救急搬送者が増加しました(15日の搬送者数は42人)。
1月16日は日最高気温が-2.4度の真冬日で、日降雪量30cmの大雪となり歩道路面には新雪が積もりました(写真2)。前日からの滑りやすい氷板(アイスバーン)や氷膜(ブラックアイス)は新雪で隠されましたが、低い気温での降雪で雪質が軽かったため、新雪と氷板は分離したまま二層構造の状態になりました。このため、歩くと新雪の下の滑りやすい氷板や氷膜で滑り、見た目ではつるつる路面に気づかないため、歩行には非常に危険な状態が終日続きました(写真3、4)。
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