つるつる路面による転倒事故が発生する日には、共通の特徴があります。
気象データを整理し分析した結果は下記の通りです。
雨による湿雪やシャーベット、濡れた路面が凍結してつるつる路面発生。0℃前後の気温で凍結路面がより滑りやすく
12月1日は夜から雪が降り始め日降雪量22cmの大雪になりました。12月3日時点で、歩道路面は圧雪、一部氷板(アイスバーン)の状態でした(写真1、2)。
12月3日から4日にかけて日本海中部から発達しながら低気圧が近づいたため、南から暖気が流れ込み気温が上昇。3日夕方から降り始めた雨は4日の夕方前まで降り続き、総降水量が20mmを超える雨となりました。
12月5日の気温は0℃前後で変動が小さく、午前6時~11時にかけては-0.7~ー0.1℃で推移しました。この時間帯の転倒による救急搬送者数は7時が11人、8時が20人、9時が15人と短い時間帯で際立って多くなりました。前日までの雨によるシャーベットやたっぷり水を含んだ湿雪が凍結して氷板(アイスバーン)や氷膜(ブラックアイス)に変わったタイミングが、通勤、通学時間帯に重なったことが転倒者多発につながりました。気温がマイナスでも0℃に近かったことから、氷面に水が浮いて濡れていたことも考えられ、一層滑りやすい状態であった可能性があります。
翌12月6日にかけても歩道のつるつる状態は継続しました(写真3、4)。9時の気温は0.4℃で転倒による救急搬送者は1人、10時では気温ー0.3℃で同13人、11時0.3℃で同4人と、0℃をはさむ気温の違いで転倒者も大きく変わっています。6日午後には雪が降り始め路面に積もり始めたため、つるつる状態は解消に向かいました。
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