つるつる路面による転倒事故が発生する日には、共通の特徴があります。
気象データを整理し分析した結果は下記の通りです。
気温急上昇による水を含んだ湿雪とシャーベットが、気温急降下で夕方にかけて次第につるつる路面に変わり、帰宅時間帯に転倒者急増
転倒による救急搬送者が77人と多発した2月2日の4日前に、日降雪量20cmのまとまった雪が降りました。2月1日は日本海から北上した低気圧に向かって吹き込んだ暖気の影響で気温が急上昇し、夜になっても気温が下がらず、2月2日4時には6.2℃を記録しました。1日夜後半から2日未明にかけては、みぞれや弱い雨も降りました。
2月2日、低気圧がオホーツク海に抜けて北海道付近が冬型の気圧配置に変わると、気温は急降下し、2日24時には-8.8℃まで下がりました。
2月1日午後から2日未明にかけての高い気温により水をたっぷり含んだ湿雪やシャーベットは、気温が氷点下まで下がった2日朝から凍結し始め、午後から夜にかけて固く非常に滑りやすい氷板(アイスバーン)に変わりました(写真1~3)。気温の急降下で除雪される前に凍ってしまった歩道や横断歩道が多かったため、凹凸を残したまま氷板になり、滑りやすいだけでなく歩きにくいつるつる路面が形成されました。氷板に変わったタイミングが通勤、通学の時間帯に重なり、特に夕方から夜にかけての帰宅時間帯に転倒者が多発しました。
2月3日は、札幌市内で場所による違いはあるものの未明から雪が降り続き、日最高気温がー8.4℃で終日気温が低かったこともあり、歩道路面のつるつる状態はほぼ解消されました(写真4)。
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